【図解】2社間と3社間、あなたに合うのはどっち?メリット・デメリットを本音で比較!

「急いで事業資金が必要…。ファクタリングが良いと聞いたけど、2社間と3社間?一体どっちを選べばいいの?」

「手数料はなるべく抑えたいけど、取引先に資金繰りが苦しいなんて思われたくない…。」

はじめまして。
フリーランス ファイナンシャルアドバイザーの佐々木 恵です。

以前はファクタリング会社の立ち上げにも関わっていたのですが、多くの経営者さんがあなたと同じように悩んでいる姿を見てきました。

そのお悩み、痛いほどよく分かります。

ご安心ください。
この記事では、金融業界の裏も表も見てきた私が、あなたの状況に最適なファクタリング契約がどちらなのか、忖度なしの本音でズバリ解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたはもう迷いません。
自信を持って「自分に合うのはこっちだ!」と判断できるようになっていますよ。

そもそもファクタリングとは?基本の「き」をサクッとおさらい

「そもそもファクタリングって何?」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

すごく簡単に言うと、ファクタリングは「あなたの会社が持っている請求書(売掛金)を、期日前に買い取ってもらうサービス」です。

例えば、取引先A社に100万円の請求書を送ったとします。
でも、入金日は翌月末…。
「今すぐ現金が欲しいのに!」という場面、ありますよね。

そんな時にファクタリング会社にその請求書を買い取ってもらえば、手数料は引かれますが、最短即日で現金を手に入れることができるんです。

よく銀行融資と混同されがちですが、ファクタリングは借金ではありません。
資産(売掛金)の売却なので、決算書上は負債にならず、今後の銀行融資に影響しにくいという大きなメリットがあります。

【図解で比較】2社間・3社間ファクタリングの仕組みと流れ

さて、ここからが本題です。
ファクタリングには、主に「2社間」と「3社間」の2つの契約方法があります。
登場人物とお金の流れが違うので、図解で見ていきましょう。

2社間ファクタリングの流れ

その名の通り、登場人物は「あなた」と「ファクタリング会社」の2社だけです。

  1. あなた → ファクタリング会社へ:買取を申し込む
  2. ファクタリング会社 → あなたへ:手数料を引いた代金を入金
  3. 売掛先 → あなたへ:期日通りに売掛金を入金
  4. あなた → ファクタリング会社へ:受け取った売掛金をそのまま送金

一番の特徴は、売掛先(取引先)が一切関与しないことです。
あなたがファクタリング会社とやり取りするだけなので、取引先に知られずに資金調達ができるんですね。

3社間ファクタリングの流れ

こちらは「あなた」「ファクタリング会社」そして「売掛先」の3社が関わってきます。

  1. あなた → ファクタリング会社へ:買取を申し込む
  2. あなた&ファクタリング会社 → 売掛先へ:「請求書をファクタリング会社に譲渡しますね」と通知・承諾をもらう
  3. ファクタリング会社 → あなたへ:手数料を引いた代金を入金
  4. 売掛先 → ファクタリング会社へ:期日になったら、ファクタリング会社に直接入金

2社間との決定的な違いは、売掛先の協力が必要になる点です。
事前に「この請求書、譲渡してもいいですか?」という承諾を得るプロセスが発生します。

メリット・デメリットを6つの項目で徹底比較!あなたに合うのはどっち?

仕組みの違いが分かったところで、「じゃあ、結局どっちがいいの?」という疑問を解消していきましょう。
6つの重要な項目で、メリットとデメリットを本音で比較します。

まずは、こちらの比較表で全体像を掴んでください。

項目2社間ファクタリング3社間ファクタリング
手数料高い (8%~20%前後)安い (1%~9%前後)
入金スピード早い (最短即日)遅い (数日~)
売掛先への通知不要必要
審査の通りやすさやや厳しい通りやすい
手間少ない多い
債権譲渡登記必要な場合がある原則不要

【項目1】手数料:安さをとるか、手軽さをとるか

手数料は、あなたが受け取れる金額に直結する最重要ポイントですね。

結論から言うと、手数料の安さで選ぶなら、圧倒的に3社間ファクタリングです。
なぜなら、ファクタリング会社にとって「リスク」が低いから。

3社間の場合、売掛先から直接ファクタリング会社へ入金されるので、あなたが使い込んでしまうといった未回収リスクがありません。
この安心感が、安い手数料に繋がるんです。

一方、2社間は売掛先からの入金を一度あなたが受け取るため、ファクタリング会社からすると「ちゃんと送金してくれるかな?」というリスクが伴います。
そのリスク分が手数料に上乗せされるため、どうしても高くなってしまうんですね。

【項目2】入金スピード:とにかく早さを求めるなら

「今日中にでも現金が必要!」そんな緊急事態には、スピードを最優先するなら2社間ファクタリング一択です。

2社間は、あなたとファクタリング会社の合意だけで契約が進みます。
そのため、審査がスムーズに進めば申し込みから数時間後、最短即日での入金も夢ではありません。

3社間は、売掛先への通知と承諾というプロセスが必ず入ります。
相手先の担当者が出張中だったり、社内稟議に時間がかかったり…と、自分たちではコントロールできない時間が発生しがちです。
そのため、どうしても数日から1週間以上かかるケースが多くなります。

【項目3】売掛先への通知:事業への影響を最優先に考える

「ファクタリングの利用を知られて、資金繰りが厳しいと思われたくない…」
これは、経営者として当然の感情です。

売掛先に知られずに資金調達をしたいなら、選択肢は2社間ファクタリングしかありません。
これは2社間の最大のメリットと言えるでしょう。

3社間の場合、必ず売掛先への通知と承諾が必要になります。
もちろん、ファクタリングは正当な資金調達手段であり、法的に何の問題もありません。
しかし、日本ではまだ馴染みが薄く、「資金繰りが悪化しているのでは?」とあらぬ憶測を呼んでしまう可能性はゼロではないのが実情です。

【項目4】審査の通りやすさ:審査で重視されるポイントの違いとは?

意外に思われるかもしれませんが、審査の通りやすさで言えば、実は3社間ファクタリングに軍配が上がります。

ファクタリングの審査で最も重要なのは、「その売掛金が本当に存在するのか」そして「売掛先がちゃんと支払ってくれるのか」という点です。

3社間は、売掛先に直接承諾をもらうため、売掛金の存在が確実に証明されます。
さらに、売掛先の信用力が高ければ、あなたの会社の経営状況が多少厳しくても、審査に通る可能性は十分にあります。

対して2社間は、売掛金の存在を書類(請求書や通帳の入金履歴など)だけで判断しなくてはなりません。
そのため、より慎重な審査が行われる傾向にあり、あなたの事業の継続性なども含めて判断されます。

【項目5】必要書類と手続きの手間:準備にかかる時間もコスト

手続きの手軽さを重視するなら、2社間ファクタリングの方がスムーズです。

一般的に必要な書類は、本人確認書類、請求書、通帳のコピーなど、あなたがすぐに準備できるものが中心です。

3社間になると、これらに加えてファクタリング会社が用意する「債権譲渡通知書」や「承諾書」に売掛先から捺印をもらう、といった手間が発生します。
取引先に書類のやり取りをお願いすることになるので、少し気を遣いますよね。

【項目6】債権譲渡登記の必要性:登記が与える影響とは?

少し専門的な話になりますが、「債権譲渡登記」という言葉も知っておきましょう。

これは、「この売掛金はファクタリング会社のものですよ」と法的に公示する制度です。
主に2社間ファクタリングで、二重譲渡(同じ請求書を複数のファクタリング会社に売却すること)を防ぐためにファクタリング会社から要求されることがあります。

登記情報は誰でも閲覧できるため、もし取引先が確認すればファクタリングの利用が知られる可能性があります。
費用もかかるため、可能なら「登記不要」のファクタリング会社を選ぶのが賢明です。

3社間の場合は、売掛先から「承諾」を得ていること自体が二重譲却を防ぐ効力を持つため、原則として登記は不要です。

【ケース別診断】佐々木が本音でアドバイス!こんな時はこっちを選びなさい

理論は分かったけど、自分の場合はどうなの?と思いますよね。
元業界人の私が、あなたの状況に合わせて本音で診断します!

ケース1:「とにかく早く、誰にも知られず資金が欲しい!」なら2社間

これはもう迷う必要はありません。2社間ファクタリングを選びましょう。

手数料が多少高くなることは覚悟の上で、スピードと秘匿性を最優先すべき場面です。
建設業で急な材料費が必要になった、従業員の給料が目前に迫っている、といった緊急時には何よりも効果を発揮します。

ケース2:「手数料は1円でも安く!売掛先との関係も良好」なら3社間

売掛先と長年の付き合いがあり、信頼関係が築けているなら、迷わず3社間ファクタリングをおすすめします。

「実は…資金繰りの都合で、来月入金いただく分をファクタリングで早期化したいんです。ご協力いただけませんか?」
と正直に相談してみましょう。
あなたが誠実な仕事をしていれば、快く協力してくれる企業は意外と多いものですよ。
何より、数%の手数料の違いは、事業にとっては大きな差になりますからね。

ケース3:「個人事業主・フリーランスで初めて利用する」なら

この場合、まずは2社間ファクタリングを検討するのが現実的です。

個人事業主の場合、法人に比べて取引先に協力を依頼する心理的ハードルが高い傾向にあります。
また、個人事業主は法人のように商業登記簿がないため、「債権譲渡登記」が利用できません。
そのため、必然的に登記不要の2社間ファクタリングが主な選択肢となります。

最近は、フリーランスや個人事業主に特化した、少額から利用できるオンライン完結型のファクタリングサービスも増えているので、ぜひ探してみてください。

ここだけの話:なぜ多くの会社が「2社間」を選ぶのか?業界の裏側

手数料が安いという大きなメリットがあるにも関わらず、世の中のファクタリング利用の多くは、実は2社間だと言われています。

理由は、やはり「取引先に知られたくない」という気持ちが一番強いからです。
たとえ手数料が高くても、今後の取引に少しでも影響が出るリスクは避けたい、と考える経営者が多いんですね。

これは、ファクタリングがまだ日本では「最後の手段」というイメージを持たれがちなことの表れかもしれません。
でも、私は声を大にして言いたい。
ファクタリングは、企業の成長を加速させるための、賢い資金調達の選択肢の一つなんですよ。

契約前に必ずチェック!ファクタリングで失敗しないための3つの鉄則

最後に、あなたが悪質な業者に騙されず、ファクタリングを成功させるための鉄則を3つだけお伝えします。
これだけは、必ず守ってくださいね。

鉄則1:悪徳業者を見抜く目を養う

残念ながら、ファクタリングを装ったヤミ金業者のような悪徳業者も存在します。
契約書に「償還請求権(しょうかんせいきゅうけん)」という文字があったら、絶対に契約してはいけません。

これは、「もし売掛先が倒産したら、あなたが代わりに返済する義務がある」という特約です。
これがある契約はファクタリングではなく、実質的な「貸付」です。
法外な手数料を取る偽装ファクタリングの典型的な手口なので、すぐに断ってください。

鉄則2:契約書は隅から隅まで読み込む

手数料の安さだけを見て、すぐに契約書にサインしてはいけません。
手数料以外に「事務手数料」「調査費用」「登記費用」など、様々な名目で追加費用を請求されるケースがあります。

「最終的に手元にいくら残るのか」を必ず確認し、契約書のすべての項目に納得できるまで、何度も質問しましょう。
誠実な会社なら、どんな質問にも丁寧に答えてくれるはずです。

鉄則3:複数の会社を比較検討する「相見積もり」は必須!

これは本当に重要です。
必ず2社以上のファクタリング会社に申し込み、提示された条件を比較検討してください。

手数料や入金スピード、担当者の対応など、比べることで初めて「この会社は良心的だな」とか「こっちは少し高いな」ということが分かります。
時間がない時ほど焦って一社に決めてしまいがちですが、そのひと手間が、あなたの会社を救うことになるんですよ。

まとめ:もう迷わない!自分に合ったファクタリングで、未来を切り拓こう

長い時間お付き合いいただき、ありがとうございました。
最後に、この記事のポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • 2社間ファクタリングがおすすめな人
    • とにかく早く資金が必要な人
    • 取引先にファクタリングの利用を知られたくない人
  • 3社間ファクタリングがおすすめな人
    • 1円でも手数料を安く抑えたい人
    • 取引先の協力が得られ、時間に少し余裕がある人
  • 失敗しないための鉄則
    1. 「償還請求権」のある契約はNG
    2. 契約書を隅々まで読み、総費用を確認する
    3. 必ず2社以上から見積もりを取る「相見積もり」を行う

2社間と3社間、どちらが良い・悪いということはありません。
あなたの会社の状況や、何を一番大切にしたいかによって、最適な選択は変わります。

この記事が、あなたの不安を解消し、自信を持って最適な一歩を踏み出すための助けとなれば、これほど嬉しいことはありません。
賢い資金調達でこの局面を乗り切り、あなたの事業がさらに飛躍していくことを心から応援しています。